こんにちは。
真丸特殊紙業株式会社 商品開発本部の田中です。
前回、会社の簡単な説明をさせて頂きましたが、"フィルム" という単語があったことを覚えていますか?前回でも少し書きましたが、「特殊紙業」という名前の通り、紙ではないものに印刷することを得意としています。では何に印刷するか?それが "フィルム" です。
フィルムに印刷をすることで、主に食品パッケージを製造しています。
フィルムをどのように印刷するのでしょうか?見ていきましょう。
印刷工程は大きく分けて4つあります。
①製版
②印刷
③ラミネート
④スリット・製袋
①製版
印刷は、版画と同じような工程で行われます。まずは板に線を掘る。その後板にインクを塗り、紙を板の上に貼り付ける。紙を剥がすと、紙には掘られた線以外の残った面が写されている。小学校で図工の時間に経験した方も多いのではないでしょうか。
工場で印刷する場合、板の部分は筒状の金属です。パソコンから機械へデザインを読み込ませ、機械が金属にデザインを掘ります。この工程を「製版」といいます。
②印刷
①で作った版にフィルムを巻き付け「印刷」します。1色ごとに印刷しては印刷機上部で乾燥させ、を繰り返すことで色鮮やかな食品パッケージが出来上がっていきます。そのため、印刷機はとても大きく縦に長い形状です。ホームページにもいくつか印刷機の写真が載っているので見てみてくださいね。
③ラミネート
「ラミネート機」という機械で更に別のフィルムを貼り合わせます。(無地でラミネートのみ行う場合もあります。)どんな食品を入れる袋かによって使用する原材料は変わりますが、②で印刷した面の裏側にフィルムを貼り合わせます。こうすることで、袋に食品を詰めてからその食品を人が手にして袋を開ける直前まで、安全安心な食品の品質を確保します。
④スリット・製袋
こうして出来上がった印刷物は大きいロール状になります。そこから、今度はお客様の指定するサイズに小さく分けていきます。この工程を「スリット」といいます。スリットされたものは丁寧に包装し、出荷します。
また、スリットとは別の工程があります。こちらでは、皆様もよく目にするような袋の形にまでカット、製造します。この工程を「製袋」といいます。製袋後、段ボールに詰めて出荷します。製袋では様々な形の袋を作ることができます。業務内容のページに袋見本一覧があるので見てみてくださいね。
①~④の工程をかけて、食品パッケージなどの様々な袋が作られています。そこにはお客様に安全と安心をお届けするための技術や工夫が、沢山込められています。その一つとして、新潟工場ではFSSC22000(食品安全システム認証)という認証を取得しており、食品工場基準の環境で製造を行っています。
スーパーなどで商品が並んでいるのを目にすると、人間に欠かせない「食品」を守っている袋がなんとも誇らしげな顔で陳列されています。食品パッケージを目にする機会がありましたら、食品を作った人と同時に、パッケージを印刷した人もいるんだ、と思い出して頂けると嬉しいです。